建築現場で必要不可欠なコンクリートは、作るときの環境や材料によって強度が変わります。
そのため、コンクリートの強度を保つためにさまざまな基準が設けられているのです。
その中の1つがスランプです。
今回は、コンクリートのスランプとは一体何なのか解説します。
▼コンクリートのスランプとは
コンクリートのスランプは「固さ」を表しています。
数値が低いほど固く、数値が高いほど柔らかいコンクリートということです。
スランプはコンクリートの品質を保つための基準の1つで、他には空気量や塩化物含有量・強度などの基準が設けられています。
▼コンクリートのスランプ値が及ぼす影響
コンクリートは固ければ強度が高いというわけではありません。
固すぎても柔らかすぎても施工に影響を及ぼすため、細かい調整が必要です。
では、具体的にどのような影響があるのでしょうか。
■スランプ値が高い場合
スランプ値が高いということは、コンクリートが柔らかい状態であるということです。
柔らかいコンクリートはスムーズかつ均等に流し込むことができるため、密度が高い仕上がりになります。
一方で成分が分離しやすいため、均一にかき混ぜる必要があります。
■スランプ値が低い場合
スランプ値が低いコンクリートは固いため、強度の高い仕上がりになります。
しかし密度が高いため、均等に流し込むのが難しいというのがデメリットです。
▼まとめ
コンクリートのスランプは「固さ」を表し、数値が高いほど柔らかい状態です。
スランプ値が高いと密度が高い仕上がりになりますが、成分が分離しないようかき混ぜる必要があります。
一方、スランプ値が低いと強度の高い仕上がりになりますが、密度が高いため均等に流し込む作業に手間がかかります。
このようなことから、現場や用途に合ったスランプ値のコンクリートを施工することが大切です。